蛍の光
【蛍の光】
1.蛍の光 窓の雪
書(ふみ)よむ月日 重ねつつ
いつしか年も すぎの戸を
開けてぞ今朝は 別れゆく
2.とまるも行くも 限りとて
かたみに思う 千萬(ちよろず)の
心のはしを ひとことに
幸(さき)くと許(ばか)り、歌うなり
3.筑紫のきわみ 陸(みち)の奥
海山遠く へだつとも
その真心は へだてなく
ひとえにつくせ 国のため
4.千島のおくも 沖縄も
八洲の内の、守りなり
至らん国に、勲(いさお)しく、
努めよ我が背、恙無く(つつがなく)
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一般的に知られているのは1番と2番ですが
実は、3番と4番もあります。
3番
筑紫の極み、陸の奥、海山遠く、隔つとも、
その真心は、隔てなく、ひとつに尽くせ、国のため。
(意味)
筑紫の果て、陸奥の果てまで祖国防衛のために赴く夫。妻は、海や山も遠くに隔てるが真心は隔てることなく
「どうぞお国のために尽くして下さい」
と言う情景
4番
千島の奥も、沖縄も、八州(やしま)の内の、守りなり、いたらん国に、勲しく、努めよ我が背、つつがなく。
(意味)
妻が歌います。
「千島も沖縄も八州(日本)の内の守りであり、どうぞこれから向かうところで功を立て、ご無事で任務を全うして下さい」
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「蛍の光」は、現在、卒業の別れの歌、閉店の歌などのようにインプリンティングされてしまっている感もありますが実は、国防の歌なのです。
明治14年、我が国の北と南の守りの国境が画定してから作られたのが唱歌「蛍の光」です。
祖国防衛の任務のため、国境に赴く夫を妻が送る別れの歌なのです。
千島と沖縄は、明治になってから、日本帝国の領土となりました。
その領土の防衛の歌なのです。