一源三流
一源三流(いちげんさんりゅう)
と言う言葉があります。剣道をやられていた方は道場にこの言葉が掲げてあり目にされた事もあろうかと思います。
一源三流とは、人間の身体から流れ出るものには3つのもの、血と汗と涙があると言う事で、そしてこの三流は誠の心という一つの源から流れ出るという教えであります。
一源三流は江戸期の儒者、伊藤仁斎の言葉だという説や幕末の剣豪、山岡鉄舟が唱えたという説もありますが、いずれも、三流の源は一つでそれは誠の心であり、この誠の心から三つの流れがほとばしる事、三つの流れは「血」と「汗」と「涙」である事が言えます。
〇国や正義を守るためには命を賭けて「血」を流す。
〇自分や家族のために全身全霊を込めて働き「汗」を流す。
〇友や人と喜怒哀楽を分かち合い共に「涙」を流す。
この「一源三流」の精神こそが今の日本に求められている精神だと思います。
一源三流をわかりやすく考えてみました。
(一源) 誠の心
(三流)誠の心から三つの流れ
一、国のために血を流す(国家存亡の危機には、身を捨てて事にあたる“情熱”を)
一、家のために汗を流す(両親・兄弟の為、一心不乱に努力する“活力”を)
一、友のために涙を流す(友達のために、涙を流せる“情け”を)
誠の心がない人は人間ではありません。
その上で情熱と活力と情けは、忘れてはいけないと、この言葉は説いています。